美月惟花のブログ

占い・深層心理について

「向いていない」は「――――」という言い訳

 誰もが万能ではありませんから、苦手なことはありますよね。例えば小学校や中学校で教科の「5段階評価」と言う評価では「2」以下の教科は苦手分野と言っていいでしょう。クラス30人中で言えば下位から10位以内、つまり平均点位以下ということです。もし成績票で2や1があったらその教科は本人でも「苦手」という意識を持ちますよね。「苦手」というのは人並み以上にこなせないことを指します。しかし、「向いていない」って・・?どうでしょうか?

 

占いに来るお客様にもよく「向いている職業は何ですか?」と聞かれることがあります。「自分のことがわからないの?」なんて厳しいことを私は言いません。仕事に関しては、学校の成績のように「一般的に見て」「人よりできる」「普通」「できない」か、テストの点数や番数、偏差値など数字で表されることではない。その上、職業・職種はたくさんあるので世の中にあるすべての職業を経験してどれが自分にとって向いているかなんて、試すことはできないのです。どの職業が絞ってやってみるしかないので、占いで先回りして知りたい心情はあって仕方ないと思います。

 

 私がどの職業に向いているかどうかを見るときは、理系か文系か、コミュニケーション能力はどうか、体力はどうか・・その能力を見て判断しています。残念ながら、どんな仕事も難しそうだな・・と感じる場合もありますがね(;^ω^)

 

「向いていない」という表現は非常に都合がいい言い方だと私は思います。

 

 仮に「私はこの仕事は向いていないわ」と言うとしたら、「やれないこともないけど、自分に合わない」のような意味合いになり、自分の能力や意欲を否定することにはならないですよね。逆に、雇い主や占い師が「あなたにはこの仕事は向いていないと思う」と言ったとしても同様で、相手の能力を否定せずに済み、相手に不快な思いをさせずに済みますよね

 

 でもよくよく考えたら、「やってもないのに」、「ちょっとしかやってないのに」、その人がその仕事に向いているかどうか、本人も雇い主も占い師も決めつけるのはおかしいです。正社員の仕事なら特に、数年たってやっと1人前、大げさに言えば10年でようやくその道のプロと言えるくらい、仕事の内容は深いのです。(「1か月でここまでできるように」「1日でこなす目安の量」など、雇用の試用期間の業務内容の基準が定まっている場合もありますが)

でもなぜ、「向いていない」と簡単に口に出すのでしょうかね?

 

 答えは簡単。

「やりたくない」からです!

 

 私も今まで数多くの仕事を転々としてきましたが、辞める時の理由に「向いていないと思うので」と何回使ったかわかりません(;^ω^)

「私には向いていないので」と言えば、「この仕事の内容や職場の人が嫌だから」と伝えずに済みます。なんとなく「わんわり」と職場から離れていくことができます。

 

 逆に、経営者側から「君(の能力では)、この仕事無理なんじゃないの?」と言うよりは「この仕事、君には向いていないんじゃないの?」と言う伝え方の方が、ずっとマイルドになりますよね。

占い師的にも「あなた(の能力では)は、接客できないでしょう」と言うよりは「あなたは接客には向いていないでしょう」と言った方が、お客さんの能力を否定せずに済みます。

 

まとめ

 

自分で「この仕事は向いていない」と言う場合
「この仕事をしたくない」というやる気がないことの言い訳

雇い主や職場の同僚、上司が誰かに向かって「この仕事、向いていない」と言う場合
「この仕事をする能力がない」という置き換え表現

 

言われてみれば、「向いていない」と辞めていった仕事は「やりたくない」だけだったと思いませんか?「向いていない」は「やる気がない」という単なる言い訳です。やる気が続く仕事を、人々は永遠に探し求めるのです・・。